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千年幸福論。

千年続く愛情を。

千年続く友情を。

- - - - -

神様は忙しいんだ。

君が口をとがらせる。

あたしの「やせますように」は、「せかいへいわ」だったり「はんざいぼくめつ」だったり「ぱぱをかえして」だったりのずーっと後なんだ。

そいつらが終わったら神様があたしの前に出てきて言うの。
待たせてごめんって。

そう言ってアイスをほおばる君は、「あー、あたし、いま幸せってやつだー」オーラがとめどない。

僕はその暴力に打ちのめされて、笑ってしまう。


ねぇ?

ん?

「せかいへいわ」はここからはじまる気がしない?


- - - - -

神様は平等という言葉を知らない。

たぶん、天国は平和すぎて、平等すぎて、あそこの広辞苑には「平和」も「平等」も載ってない。

だから、あたしはいつまでたってもこんななんだ。

だから、今ごろあいつがあたしの友達と会ってるなんてことがおこるんだ。


罪も罰も早くこい。

早くあいつにふりかかれ。


神様は赦しても、このあたしがぜったいゆるさない。

あたしからあの子を奪うなんて、きっとばんしに値する。

ゆるすまじったらゆるすまじ。


- - - - -

神様は与えることもできるし、奪うこともできる。

私が生きているのも、死んでいくのも、きっと彼が決めたことなのだろう。

与えられゆく命たちと奪われゆく命たち。

そこには善も悪もなく、ただただ、彼の所業がある。

彼は、善も悪も、戦争も平和も、すべて平等に扱ってくれる。

ヒトもケモノもサカナもトリもムシも木も風も海も月も空気も、現世も常世も、あまねく平等だ。


私はそのことがうれしい。

彼から与えられる平等な死を、私はそのまま受け入れよう。

それが明日でも千年後でも。

- - - - -

かみさま。

もうひとことだけ。


もうひとことだけ、いいですか?

- - - - -

千年続く安心を。

千年続く幸福を。

――――「千年幸福論」 amazarashi

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